【コロナを乗り切る塾経営を考える Part3】SWOT分析

株式会社Lacicuの山田です。

前回の最後にお伝えしました、「自塾の強みを戦略にどう落とし込むのか」をテーマにコラムを書いていこうと思います。
今回はSWOT分析を活用していきますが、このために外部要因の分析をしてきました。
Part1(PEST分析)Part2(ファイブフォース分析)をご覧になっていない方、忘れてしまった方は一度振り返ってから読み進めていただければと思います。

前回までに分析した外部要因と、各塾での内部要因を照らし合わせ、どの部分にリソースを割くのか?投資判断は?などの具体的な戦略に落とし込んでいきます。

今回のコラムは、自塾だとどうなるのかを考えながら読み進めていただければ幸いです。

 

SWOT分析とは

まずはいつも通り、SWOT(スウォット)分析とは何かというところから見ていきましょう。

SWOT分析とは、競合や法律、市場トレンドといった自社を取り巻く外部環境と、自社の資産やブランド力、さらには価格や品質といった内部環境をプラス面、マイナス面にわけて分析することで、戦略策定やマーケティングの意思決定、経営資源の最適化などをおこなうための、有名なフレームワークのひとつです。

【SWOT】
S:Stregth(強み)
W:Weakness(弱み)
O:Opportunity(機会)
T:Threat(脅威)

ビジネスにおいて戦略や計画を立てるためには、外部環境と内部環境の両方を正しく把握・分析することが必要不可欠ですよね。
SWOT分析を活用することで、先程紹介した4項目を軸に、今後の戦略やビジネス機会を導き出したり、課題を明確にすることができます。

 

SWOT分析のやり方

SWOT分析の項目は4つありますが、内部環境が外部環境に影響される可能性もありますので、まずは外部環境である「O:機会」「T:脅威」の分析からおこなうことをおすすめします。

<外部環境分析(O:機会、T:脅威)>

外部環境は、市場や社会の情勢などが該当します。業種業界や分析対象によって多少変わってくる可能性もありますが、一般的な項目を幾つか例としてご紹介します。

・市場規模や成長性など
・競合の状況
・景気や経済状況
・政治の状況
・法律

上記を詳しく分析したものが、Part1とPart2です。

現在の学習塾業界の取り巻く外部環境が、自塾にとって「機会」なのか「脅威」なのかを考えてみてください。
塾によっては、このコロナの状況を「機会」と捉えているところもあるのではないでしょうか。

<内部環境分析(S:Strength、W:Weakness)>

次に、内部環境である「S:強み」「W:弱み」を分析します。主観的に決めるのではなく、外部環境や競合状況を加味して判断しましょう。また、数値やデータを用いると、より正確な分析ができます。こちらも一般的な項目の例を一部ご紹介します。

・認知度やブランド力
・インフラ
・価格や品質
・資源
・立地
・サービス
・技術力

あくまでも競合と比べてどうなのか?という客観的な指標を用いるようにしてください。。
くれぐれも、「面倒見」などの抽象的なワードは使用しないように注意しましょう。

 

クロスSWOT分析で戦略を立てよう

まだSWOT分析は終わりではありません。
SWOTで挙げた項目は「状況」であり、戦略や戦術ではないからです。
各項目の内容を基に現状を把握・分析し、コロナを乗り切る経営戦略に落とし込んでいきましょう。

【強み × 機会】
自塾の強みを使って、機会を活かすためにどうするかを考えます。会社や事業の成長を目指す時などには、この分析を使うと良いでしょう。

【強み × 脅威】
自塾の強みを活かして、脅威による影響を避けたり、また場合によっては機会として活かすことを考えます。業界に対しての脅威も、場合によってはビジネスチャンスになり得ます。脅威を避けるだけではなく、可能であれば機会を探すところまで議論しましょう。

【弱み × 機会】
自塾の弱みを補強するなどして、機会を活かす方法を考えます。せっかくの機会を活かすためにどうすべきかを議論しましょう。

【弱み × 脅威】
自塾の弱みを理解し、脅威による影響を避ける、もしくは最小限にするためにどうすべきかを考えます。会社の業態や脅威のレベルによっては、大打撃を受ける可能性もありますので、しっかり意識したいクロスSWOT分析のひとつです。

 

さいごに

実際にやっていただくと、自塾がおかれている状況や強みなどが非常に整理されます。
休校処置をとっておられる方は、比較的時間の余裕があると思いますので、これを機にぜひ言語化してみてください。

VUCA<Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉>の時代になっていると言われて久しいですが、コロナの状況を持って、より加速したと実感しています。

誰も答えを知らない状況を乗り切るためには、現状と自塾の分析から、未来に対しての戦略を練らなければなりません。
まずは有名なフレームワークを使用し、経営戦略を練ってみることをお薦めします。

一人でできる自信がない方は、各塾に状況に応じて無料アドバイスをしております。

このままだと危ないと思っているが、何をしたらよいかわからないという方は、一度ご相談ください。
(このような状況下ですので、営業はいたしません)

この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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