無料体験、やめてみませんか?

 

株式会社Lacicuの山田です。

 

先日、とある学習塾様にご訪問してお話をしておりましたが

気になる発言をしていらっしゃいました。

 

「資料請求と無料体験をなくしたら、問い合わせが増えたんですよ!」

 

実はこの手の話は、集客系のセミナーで耳にしたり、ビジネス書にもよく書いてあるのを目にします。

これはなぜなのでしょうか?

原因を少し考えてみました。

 

【無料体験のメリットデメリット】

 

まずは無料体験をすることのメリットとデメリットをまとめてみます。

 

<メリット>

・人を集めやすい(誘いやすい)

・実績を必要としない

・客層を選ばない

 

<デメリット>

・比較検討中のお客様が多い

・体験授業の準備(講師、教材など)が必要

・授業当日はVIP対応が必要(既塾生の対応が不十分に)

・自塾の価値、授業の価値を下げかねない

 

私が考えてみた限り、上記のようになりました。

意外と無料体験を実施するメリットは少ないのではないでしょうか?

 

無料体験や資料請求から入塾に繋げるためには、はっきり言ってスピードが勝負です。

大手塾は問い合わせ専用のコールセンターで人員を確保しているため、

問い合わせ後、3分後ぐらいには電話がかかってきます。

(実際に試してみました。本当に早いです。)

 

そこまでの人員確保が難しい個人塾ではこれに勝るのは難しく、

他塾の無料体験に行ってしまうと、そこで決まってしまい、無料体験はキャンセル。。。

といった事態が容易に想像できます。

 

無料体験に来てくれたとしても、すでに他塾にも行っているが決められない、

クロージングが難しいご家庭の可能性が高いです。

 

【「やらない」勇気】

 

ここで少し考えてみてください。

なぜ自塾では無料体験をやっているのでしょうか?

 

無料体験からの入塾率が8割以上のところはメリットがあると思いますが、

そうでない場合、手間のほうが多くなっている可能性が高いです。

 

経営資源が限られる個人塾の場合は、力を入れる点とそうでない点を

明確に分ける必要があります。

「ただ他の塾もやっているから不安」という感覚であれば、思い切って

「やらない」という選択肢をとってみるのもひとつだと思います。

 

【最後に】

 

冒頭でご紹介した塾は、HPから資料請求のボタンと無料体験の案内をなくしたそうです。

そうすると、電話での問い合わせが昨年同時期比で30%上がり、入塾率は100%だったそうです。

周辺の半径1km以内に、30以上の塾がひしめき合う激戦区にも関わらずです。

気になったら電話をするしか手段がないことが、逆に顧客の質を高めたのだと思います。

 

保護者や生徒の立場で考えた際に、無料体験ができないことは不親切では?と

思う方もいるかと思います。

しかし、本当に自塾の授業や雰囲気に自信があるのであれば、無料体験は必要ありません。

どうしても無料体験を希望される場合は、講習の外部生としてご案内したほうがよいと思います。

 

今後は、塾の生き残り競争は更に激化していくことが予想されます。

他塾と同じことをやっていては、体力のある大手には勝てません。

自塾の強みや課題を洗い出し、他とは違う経営戦略を練っていきましょう!

 

この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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