4/10『本当に受かる大学分析~何をどう調べるのか~』セミナーレポート
2024年4月10日(水)に『本当に受かる大学分析~何をどう調べるのか~』を開催しました。
「初めて大学受験生を指導するが、何をしたらいいかわからない」
「合格のために、科目指導以外で何をしていいかわからない」
といった先生方に向けて、大学受験予備校アクシブアカデミーを運営しているアクシビジョン株式会社の鈴木代表をゲストにお招きし、大学分析のノウハウをお話していただきました。
受験戦略とは?
受験戦略とは、合格するための学習計画です。
具体的には、知識と分析をかけ合わせて、長期的な視点でどう行動するかを決めていきます。
受験戦略は、講師がとれるタイパ最強の個別指導です。
受験戦略には、学習を始める前に立てる「学習戦略」と、出願する大学を決める「出願戦略」の2つの軸がありますが、本セミナーでは「学習戦略」についてお話しします。
そして、学習戦略を立てるためのステップは、以下の4つです。
- 目的の再設定
- 生徒を知る
- 相手を分析
- 差を埋める
今回のセミナーでは、「1.目的の再設定」と「3.相手を分析」について詳しくお伝えしていきます。
戦略STEP1:目的の再設定
生徒は、親や学校からの評価や大学までの距離といった、自身が抱く固定観念や一部の情報によって志望校を選択してしまっている場合が多いです。
だから、途中で間に合わないと思うとすぐに志望校を変更してしまうんです。
つまり、戦略を立てるためには、まずはじめに「生徒が本当に合格したいと思う志望校」を再設定してあげる必要があります。
そしてそのためには、前提となる二つの視野を広げてあげる必要があります。
まず一つ目は、「勉強の目的」という視野です。
なぜその職業なのか、なぜその大学なのか、なぜその学部なのかを、しっかりと生徒自身に認識させていきます。
もしかしたら「受験の指導とは全然違うじゃん」と思われた方もいらっしゃるかもしれないんですけど、でもやっぱり大事だと思うんですよね。
勉強に集中するためには、個々の気持ちの強さが必要になってくると思うので、ここはもう一度確認していただきたいと思っています。
二つ目は、「大学の条件」という視野です。
学部、地域、学費、資格、国私、ブランドといった条件での優先順位を確認していきます。
例えば、「愛知教育大学に行きたい」っていう生徒がいて、なぜかと聞くと、
結局は「国公立だから、県内だから、学費が安いから」と条件だけで選んでしまっているケースって多々あるんですよ。
ただ、問いを続けていくと、一番の目的は「高校の先生になること」がわかって、それであれば別の選択肢を提案することができるわけです。
生徒が一番達成したいことを明確にすれば、本気で勉強に取り組んでくれるようになり、結果として出てきます。
このステップは、受験戦略を立てる前提として非常に重要なんじゃないかと思っています。
戦略STEP2:生徒を知る
まず生徒のことを知らないと、そもそも戦略は立てられません。
模試の結果や学校の成績はもちろん、友人関係や学校の動向など、様々な要素を確認することが重要です。
あとは学習の履歴、つまりどんな教材でどんな勉強スタイルでやってきたのかもヒアリングし、よくないと思うものはすべて改善すべきです。
ヒアリングのうえで、生徒の勉強時間を増やしにかかります。
これが結構難しいんですけど、圧倒的に勉強時間が足りなかったりするので、
生徒を尊重しすぎて勉強時間を減らしてしまうと、結果として大学には合格できないわけです。
これはもう職務放棄だと思っています。
僕たちもプロとしてお金をもらっているわけなので、合格させることが仕事です。
ダメなものはダメと伝え、勉強していなかったら勉強させる。
こういった強さも、塾の先生には必要なんじゃないかと思っています。
戦略STEP3:相手を分析
受験戦略においては、まずは相手(大学)を徹底的に分析することが重要です。
その目的は、複数大学を分析し、俯瞰戦略を立てることです。
分析は、主に「大学分析」と「傾向分析」の二つに分けられます。
大学分析
STEP01:条件に合う大学一覧を確認
まずは進路指導.netのような進路サイトを活用し、条件に合う大学の一覧を確認します。
ここでは、地域や試験方式、配点、倍率を見ながら、大学同士の比較を行っていきます。
これによって、生徒が受験する大学について、ある程度のあたりをつけることができるので、実は大学のHPまで行ってきちんと調べるのは3,4つほどで済むんです。
なので、やっぱり進路指導.netのような進路サイトをどれだけうまく使うかっていうのは非常に重要なスキルになってきます。
STEP02:各大学の受験制度・配点などを確認
そこから各大学のHPで、学部の情報や受験制度、奨学金について確認していきます。
特に今は新課程になったばかりなので、大学側も結構混乱しているんですよ。
例えば、関西大学の場合は、先月末までは歴史総合を出題すると発表していたのに、今月にはそれを取りやめると発表しているんですよ。
こういった最新の情報は、大学受験情報サイトでは把握するのが難しいので、やはり各大学のHPを定期的に確認する必要があります。
傾向分析
STEP03:志望校の出題傾向を確認
その後、傾向分析として過去問を確認していくんですが、実際に問題を解いて詳細に分析しようと思うと、
それこそ予備校講師レベルの知識や経験が必要になってくるので、とても難しいと思うんですよ。
なので、要素や形式を見る、いわゆる簡易分析までで十分だと思っています。
例えば、英語のリスニング有無だったり、国語の記述問題有無だったり、歴史で資料問題が多いだったり。
これだったら、結構優しいんじゃないかなと思います。
戦略STEP4:「差」を埋める
最後に、志望校との差を埋めるために、「いつまでに、どの教材を、どの順番でやるか」といった学習計画を策定していきます。
ここで重要なのは、ある程度の大枠、つまりマイルストーンを決めてあげることです。
例えば、「2年生であればベネッセの模試でB判定を出させたい」や「3年生の8月までには滑り止めレベルはクリアしておきたい」などです。
さらに、科目比重を意識することも必要です。
例えば、「志望校では英語の配点が高いからワンランク上のレベルまで到達させたい」や、
逆に「国語の配点が低いからワンランク下のレベルを目指した方がコスパがよい」などです。
あとは、頭の中にある戦略を形にしてあげるだけです。
受験勉強は、生徒からすると果てしなく見えてしまっていて、なかなか動き出すための原動力を得にくいものなんです。
だからこそ、生徒に本気で勉強に取り組んでもらうためには、合格までの道筋をしっかりと見せてあげる必要があります。
この道筋を照らしてくれるのが受験コンパスの年間計画表だと思うんですよね。
この年間計画表を作成しているときは、誰よりも生徒のことを考えているので、結果として、生徒や保護者に何を言われても、「こっちだって、それくらいのことは考えています」と、説得力を持って指導できるようになるんです。
最後に
弊社では、学習塾の大学受験指導をサポートするために、「受験コンパス」や「進路指導.net」などのサービスを提供しております。
以下より資料をダウンロードいただけますので、ご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
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自学自習をサポートすることで生徒を志望校の合格に導くことができます。
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