リベラルアーツって本当に重要~確かな進路指導のために~

株式会社Lacicuの山田です。

前々回は非常に堅っ苦しい、しかもネガティブなコラムを書きました。(気になる方はこちら
それはそれで色々なご意見をいただき、とても勉強になりました。

今回のコラムはその反動ということで、感情のままキーボードを叩くことをお許しください。

 

先日、とある生徒からこんな話を聞きました。

「哲学を勉強したいと学校の先生に言ったら、哲学で飯は食えないから経済学部に行けと言われました」

!!!?!?!?

もう、怒りを通り越して悲しくなりましたね。
高校生で哲学を学びたいなんて、物事の本質に目を向けることができる素晴らしい人材すぎるのに。

何が悲しいって、
・学問についての見識のなさ
・社会で必要となるスキルを知らなさすぎる
・ってかおまえが進路を決めるなよ!

と、途中で感情が爆発してしまいましたが、

こういう先生に限って、「手に職」とか適当なこと言ってお茶を濁して、生徒を不幸にしていくんですよ。
(学校の先生全員がこのような指導をしているわけではないということは重々承知です)

こんなことを言う先生は金輪際いなくなって欲しいという思いを込めて、
今回はリベラルアーツとキャリア教育について書きたいと思います。

 

リベラルアーツとは

一時期から、リベラルアーツという言葉がにわかに叫ばれ出しました。
私のイメージでは、AIやプログラミングと対比して使われることが多いように感じます。

日本語に訳すと、「リベラルアーツ=一般教養」のように理解をしている人も多いように思いますが、
本質は少し違っていると私は思っています。

■リベラルアーツとは、知識だけのことではない
リベラルアーツは、もともと古代ギリシャで提唱された概念です。
当時は自由民と非自由民(要は、奴隷)に分けられていた時代背景での「自由民として自由に学ぶ技術」のことでした。
そんな中で、プラトンは自由七科(文法、修辞学、論理学、算数、幾何、天文、音楽)を定義しました。
これは、よき哲学者、よき統治者となるための必須の学問ととらえたわけです。

要するに、よい社会をつくるためには教育が大事!と言っているのですね。
そして何より、「新しい知識を得ることで、その人自身が成長すること」までがリベラルアーツの本質です。

ただ知識を入れることが目的ではなく、成長するための視野として知識を必要とする、というのが私のイメージです。
ここについては、国際基督教大学ことICUのウェブサイトが最高にわかりやすいのでぜひ一度ご覧ください。
下記、ICUのサイトから引用します。

リベラルアーツ教育の価値は、
教科書に書かれている事実をだた学ぶのではなく、
様々な物事について
自ら考えようとする心を養うことにある
アルベルト・アインシュタイン(理論物理学者)

めちゃくちゃ本質をついている言葉だと思います。
しかも、これをアインシュタインが言っていると思うとまた感慨深いですね。

 

文系科目の意義とは

ここからは完全に私見になりますが、
そもそも文系科目とは、「人間を知る」学問だと私は考えています。

経済学だろうが、歴史学だろうが、心理学だろうが、哲学だろうが、
根本は「人間を知る」というところに行きつくと思っています。

ちゃんと学問を学んだ人であれば、
経済学を学ぶには歴史も心理学も哲学も必要だということがわかるはずです。

どの学部で学ぼうと貴賤はないですし、
今はどの学部出身だから就職に有利なんてことは一切ありません。(文系であれば特に)

冒頭の先生の発言は徹頭徹尾おかしいです。

 

さいごに

子どもは、想像以上に大人、特に先生の言うことをよく聞いています。
特に進路選択に関しては、正解がない分、先生の発言がその子の将来に大きな影響を及ぼすのです。

そんな先生が、学問に関する知見がない・社会の実態がわかっていないようでは
子どもが不幸にしかなりませんよね。

これからの社会はより多様化が進み、色々な人種や価値観の人と協働して働く必要があります。
自分の枠組みだけでなく、他人の考えや行動原理を理解しようとする思考力が非常に重要です。
そこにいたっては、哲学ほどうってつけの学問はありません。
私も最近哲学にはまっていますが、物事の本質について考える力が養えると心底感じます。

 

今回は割と書きたいことを書いてしまいましたが
何を言いたいかというと、

リベラルアーツの精神はめっちゃ大事!

ということでした。

歴史と哲学は学べば学ぶほど楽しい!!(これは完全に趣味です)

この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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