〜学習塾は、コロナとどう戦うのか〜業界最前線から!柴山健太郎の「シバケンコラム」 Vol.1

〜学習塾は、コロナとどう戦うのか〜 シバケンコラム Vol.1

いつも、弊社コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。広報の松永です。

今月の弊社HPの閲覧数が先月の10倍に届きそうな勢いで、特にコロナ関連の記事は多くの先生方にご覧頂いております。みなさまにとっての一番の関心ごとだと思います。

私たちも、『SAVE  THE  学習塾』というプロジェクトで学習塾様の支援をさせて頂いております。

この支援の話を聞いて、学習塾のコロナ対策方法について、シバケンこと柴山健太郎先生が弊社の代表服部と対談していただける機会を下さいました。

そこで、この対談の内容を「シバケンコラム」として連載させていただくことになりました。
今回の対談の内容を、全3回で皆さんに発信していければと思います。

シバケンって誰?

柴山健太郎(Shibayama Kentaro)通称:シバケン

(株)Freewill トータルエデュケーション 代表取締役
(社)JAPAN セルフマネジメント協会 理事
NPO法人 Faro 代表理事

1981年 東京生まれ。
大学在学中、日本の教育に疑問を感じ、スウェーデンへ教育視察に行く。
現地の子どもたちの「どうして日本の子は勉強がつまらないって言うの?」という言葉に衝撃を受け、日本の教育改革を決意。
大手学習塾、地域密着塾、公立学校サポート、カナダ留学を経て、2006年、Freewill トータルエデュケーションを設立。
同年、Freewill学習塾・広尾教室を開校する。
評判を呼び、入塾希望者が殺到。2008年恵比寿へ増床移転。
遠方から通う生徒保護者からの強い要望に応え、2012年世田谷教室を開校。
2018年中目黒校、高校受験指導部開講。
指導延べ生徒数3000名以上。
2014年大人向けセルフマネジメントセミナー展開の為、社団法人 JAPAN セルフマネジメント協会設立。
子どもから大人までステージを考えた独自の指導法と理念が評判を呼び、全国の学習塾や教育者、各種メディアの見学・取材が絶えない。

アイスブレーク

(4月某日、Web会議にて)

服部:本日はお忙しい中お時間を割いていただき、ありがとうございます。

柴山:こちらこそ、ありがとうございます。

服部:この対談を通じて、コロナウィルスの中でも、潰れることなく安定させて
教室運営をするためのポイントについてお話をお伺いできればと思います。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

柴山:こちらこそよろしくお願いいたします。

服部:コロナウィルスが日本、そして世界に猛威を奮っていますね。

この影響はウィルスによる直接の健康被害に留まらず、
感染拡大による日本経済への大きなダメージも与えております。 

そして、そのダメージは少なからず、教育業界、学習塾業界にもじわじわと浸透してきています。

柴山:先日も私の知り合いの塾長先生が、
「この状況が悪化して1ヶ月塾を休校し、月謝を全額返金することになったら、塾を潰すしかないかもしれない。」
と話しておりました。

どの業界でも、経営基盤の弱い中小企業は、ここからどんどん倒産していくことでしょう。

服部:ただそのような中でも平然と経営をし、しっかりと収益をあげて成長し続けている企業もありますよね。

柴山:そうなんです。
そして、それは学習塾でも例外ではありません。

この状況で潰れてしまいそうな塾がある中で、新規の問合わせがあり生徒が増え、
1教室100名以上の生徒が通い、しっかりと収益を上げている教室もあります。

私はこの14年間で1000教室以上の全国の学習塾を見て回ってきました。
そして自らも東京の激戦区である渋谷区・目黒区・世田谷区にて学習塾経営を行なっており、
3拠点で300名以上の生徒さんが通っています。

そのような経験の中で、成長し続ける塾には明確なポイントがありました。
そしてそのポイントを抑えて学習塾運営を行えば、誰でも成功できると確信しております。

服部:本日はそのポイントについて、ぜひお聞かせ願いたいと思います。

柴山:もちろんです。

本日はコロナウイルス対策に関して、弊社が行ってきた対応、そして現在行っている対応について、

1.コロナウィルス対策における学習塾の運営体制に関して
2.コロナ対策における学習塾の経営体制に関して
3.具体的な4月・5月の学習塾の運営業務の具体的な内容に関して

の3つに分けて、お伝えできればと思います。

服部:よろしくお願いいたします!

1.コロナウィルス対策における学習塾の運営体制に関して

服部:それでは、まず1つ目のコロナウィルスにおける学習塾の運営体制に関してお聞かせください。

柴山:弊社は東京都が拠点のため、4月6日の早い段階に緊急事態宣言が発令されました。

そのような中で、弊社は緊急事態宣言が出るまでは分散通塾、
緊急事態宣言が出てからは完全にオンライン授業に切り替えました。
そして、すでにオンライン授業を行い3週間が経ちました。 

そしてオンライン授業を始めて2週目からは緊急事態宣言が出た後にも関わらず、
新規のお問い合わせが少しずつくるようになりました。

それは我々があるポイントを軸にしてブラさなかった結果かと思います。

服部:ズバリ、あるポイントとは?

柴山:それは、
既存の生徒と保護者様の不安を汲み取りそこに対してしっかりと対応していくこと、
そして信頼関係を改めて築く
という気持ちで運営することです。

服部そのポイントを押さえたうえで、具体的にどのような取り組みをされたのですか?

柴山:4月6日の緊急事態宣言発令後、3日間スタッフ総出でオンライン授業の準備をし、
その週にオンライン授業をスタートしました。

服部:素早い取り組みですね。

オンライン授業をするにあたって意識されたことはありますか。

柴山:やはり、オンライン授業でも
「既存の生徒と保護者様の不安を汲み取りそこに対してしっかりと対応していくこと、そして信頼関係を改めて築くという気持ちで運営を行う」
という軸はブラさず取り組みました。

オンライン授業の具体的なやり方は、ネット等でもたくさん出てきているのでここでは割愛させていただき、
その他でどのような取り組みをしてきたかをここではご説明させていただければと思います。
(「学習塾のための『オンライン授業スタートマニュアル』」はコチラから

服部:お願いいたします。

柴山:まずは、保護者様への「電話がけ」の徹底です。

その目的は、保護者様が4月に入り学校休校が1ヶ月以上続き、何に対して不安があり、
何に対して困っているかをしっかりとヒアリングすることでした。

そこで出てきたのが、「子供の学習習慣が乱れている。」という声でした。
また、「部活動もなく家にいるので、運動不足になっている。」という声もありました。

 服部:休校によって、学校が担っていた役割に対しての不安が出てきたのですね。

柴山:そこで、オンライン授業に併用してすぐに行ったことが「オンライン体育」でした。

これは地元のフィットネスジムさんとすぐに話をして、イストラクターの告知にもなるからと
無償にて行っていただきました。
これは地域の塾として運営されている皆様の塾でも、実はすぐにできることかと思います。

次の週からは、毎日の「オンライン自習室」に加えて、朝9:00〜9:10の「オンライン体操」も行い、
日々の生活習慣のサポートを行いました。

また、上記に加えて、「オンライン生徒面談」「オンライン学習ガイダンス」も行いました。

もしこれらの具体的な運営方法が知りたい場合はまた別の機会にてお伝えします。

服部:学習以外のニーズにも対応していったということですね。
学習塾ですが、本来の学校の役割を担っています。

保護者の方も、そこまでしてくれる塾には信頼を寄せてくださると思います。

一方で、オンライン授業に切り替えてからの教室運営のポイントは何でしたか?

柴山:4月の初旬よりオンライン授業に切り替えてからの教室運営のポイントは、
いかに生徒や保護者様とのコミュニケーション回数を増やせるか」でした。

皆様もオンライン授業を始めているところが多いかと思います。

「生徒そして保護者様とのコミュニケーション回数」をKPIとして、ご家庭への電話がけや、
生徒と接点を多く持つような教室運営を意識していただければと思います。

服部:その意識が4月以降のお問い合わせにつながったのですね!

まさしく
「既存の生徒と保護者様の不安を汲み取りそこに対してしっかりと対応していくこと、そして信頼関係を改めて築く」
をポイントに行動された結果だと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は
1.コロナウィルス対策における学習塾の運営体制に関して
についてのお話でした。

次回は
2.コロナ対策における学習塾の経営体制に関して
についてです。

お楽しみに!

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この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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