〜学習塾は、コロナとどう戦うのか〜 シバケンコラム Vol.3
こんにちは、株式会社Lacicuの松永です。
全3回で発信してきたシバケンと弊社の服部との対談も、今回で最後となります。
まだVol.1,2を読まれていない方はこちらから一読ください。
〈Vol.1〉1.コロナウィルス対策における学習塾の運営体制に関して
〈Vol.2〉2.コロナ対策における学習塾の経営体制に関して
今回のコラムでは
3.具体的な4月・5月の学習塾の運営業務の具体的な内容に関して
について語ってくれています。
それでは、対談の方をどうぞ。
3.具体的な4月・5月の学習塾の運営業務の具体的な内容に関して
服部:では最後に、4月・5月の運営に関してお聞きできればと思います。
このような時期にしっかりと地に足をつけて運営をするために、
どのような業務が重要なのでしょうか。
柴山:基本的に、4月・5月の業務としては「内部充実」が最重要ポイントとなります。
内部充実とは、生徒・保護者様との信頼関係を築き、内部生との絆を深めていくことです。
そのためには、4月・5月は「生徒マネジメント」、「保護者マネジメント」、
さらには「講師マネジメント」が必要となります。
弊社におきましても、弊社がサポートしている顧問先におきましても
4月以降の業務計画は3月中にきっちりと立てて、4月の運営を始めております。
服部:常に先手先手で行動されていて素晴らしいです。
マネジメントにつきまして、ぜひ一つひとつお伺いさせてください。
まず「生徒マネジメント」からお願いいたします。
柴山:「生徒マネジメント」は難しいことではなく、必ず4月・5月中に
教室の全員と生徒面談を行ってください。
オンライン授業を始めているところはオンラインで生徒面談をしてください。
生徒との面談は20分位で構いません。
ここで、中長期の目標を生徒と一緒に立ててみてください。
生徒も新学年になり気持ちはいちどリフレッシュされます。
そこで将来の夢や将来やりたいことを話してみたり、またその夢のために
どのような志望校がいいかを一緒に話して夢や目標を生徒としっかりと共有しましょう。
そして「先生も一緒に君の夢目標を全力でサポートするから一緒に頑張っていこう。」
と生徒と先生が一緒の方向見れるような状態を作ってください。
服部:生徒と中長期の話をすることで、今後もこの先生と頑張っていくぞという意識が
生まれるということですね。
柴山:また生徒から塾に関して要望があればそれも聞いてください。
それを4月・5月にてコツコツと改善していくことをお勧めします。
1人の生徒でありながら、お客様という観点も持ち、生徒の要望やニーズを一生懸命聞き、
そして生徒のためになるものはしっかりと改善していくという意識で運営をしましょう。
服部:「コロナウィルス対策における学習塾の運営体制に関して」でもお話にあった
ニーズの把握ですね。
それに対して応えることが重要だという点は変わりません。
生徒も休校措置でずっと家にいるので、先生と1:1で面談するだけでも
だいぶ気が晴れると思います。
では、次に「保護者マネジメント」についてお聞かせください。
柴山:保護者マネジメントの4月・5月のポイントは、生徒面談が終わった後に
保護者の方へ電話をかけることです。
電話をかけた際には、ご家庭での生徒の状況をお聞きすることから始まり、
生徒面談にてお子様と共有した夢や目標等の共有も大切です。
ただし、その時に大切なことが、親御さんに「先生から聞いたわよ。」と
言わないようにしてもらうことです。
そうすると二度とその生徒は先生に夢や目標の話をしてしないしなくなる可能性があります。
保護者の方には「先生から聞いたわよ。」とはあまり言わないようお願いしながら、
「でも大事な情報なので共有しますね。」といった形で伝えましょう。
また、「保護者の方と一緒に、お子様の夢や目標を今年1年もしっかりと
サポートしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。」といった形で
伝えていくと良いかと思います。
そして電話の最後には生徒の指導に対するご要望や、自塾に対するご要望も、
生徒と同様にしっかりと聞いてみてください。
このような定期的なガス抜きができると、生徒の退会にはつながりません。
しっかりとお客様(保護者様)目線で運営ができるよう、
保護者の方からいただいた言葉をチャンスと捉え
一つ一つ改善していく4月にしていきましょう。
服部:塾に実際に通うのは生徒ですが、保護者の方の満足度も、
退塾するか否かに大きく関わってきますよね。
特にこのコロナ騒動下では保護者の方のニーズに応えることが重要だと感じています。
塾の先生だからこそわかる情報を、しっかりと保護者の方と共有し、併せてニーズも把握する。
保護者の方に信頼していただけないはずがありません。
最後に「講師マネジメント」についてお願いいたします。
柴山:こちらは特に個別指導塾で重要になってきます。
弊社でもこの状況を見据え、3月頭から講師採用活動に力を入れ、
3月だけでも10名の講師の採用をいたしました。
服部:10名ですか!
この大変な時期にすごい!
柴山:講師マネージメントにおいては、<採用・育成・評価>がありますが、
今回はこの時期だからこそ採用に力を入れました。
コロナウィルスの影響で飲食店のアルバイトをやっている学生はアルバイトの仕事が減っています。
さらには大学はすでに開始時期が伸びており、
5月からオンライン授業での対応がほとんどのため、時間的余裕もあります。
そこで、この時期に意図的に採用活動を行うことにより、採用が有利に働きます。
服部:なるほど。
確かに、コロナの影響でアルバイトが思うようにできず、
生活の苦しい学生が多いというニュースをよく耳にします。
先ほどの経営体制の話とも関連しますが、現在はアルバイトも
雇用調整助成金の対象になっています。
そのことを踏まえても、今だからこそ講師の確保に注力するのはうなずけます。
まさに「ピンチはチャンス」ですね。
柴山:その通りです。
ちなみに採用する際のポイントは、ただ単にアルバイト情報誌やWEBに募集記事を
掲載をするだけでなく、DMを活用することです。
しっかりとスカウトメールを活用してダイレクトリクルーティングをしていくことが、
採用における今の潮流となっています。
少し手間はかかりますが、ここをきっちり行うと、4月・5月は引き続き採用のチャンスもあるかと思います。
服部:コロナウィルスの時期だからこそ行えることがあり、それをコツコツと行えば、
今後学習塾経営を行う上で、確固たる経営基盤を作ることができますね。
柴山:また、現在働いてくれている社員、スタッフへの対応につきましては、
学習塾経営者としてどう思考するべきかという動画にて紹介していますので、
ぜひそちらをご覧いただければと思います。
(「学習塾の経営者として今どう思考するか?」はコチラから)
アフタートーク
服部:本日はお忙しい中、お時間を割いていただきありがとうございました。
柴山:こちらこそ、このような機会をいただけて感謝しております。
今回のコロナウイルスの一件で、全国の学習塾、特に地域の学習塾の多くが
厳しい状況に置かれると思います。
ただ、地域の学習塾が倒れてしまえば、それは子どもたちの将来の教育の幅を
狭めてしまうことを意味します。
私一人では、できることにも影響を及ぼせる範囲にも限界があります。
そこで、実際に私たちが行ってうまくいったことやしておくべきこと、今後についてお伝えすることで、
ともにこのコロナウイルスから生き延び、未来の子どもたちの教育を作っていければと思っています。
この対談が、学習塾経営者の方にとって、少しでも今後の経営のヒントになっていれば、
こんなに嬉しいことはありません。
服部:素晴らしい考えですね!
今こそ業界一丸となって立ち向かうときですね。
我々ラシクも、引き続き学習塾のサポートに力を注いでいこうと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
5月以降、どのように状況が変化していくのかわかりませんが、
皆さんが、今後どうしていくのか考える際の材料になればと思います。
また、柴山先生が経営されている(株)Freewill トータルエデュケーションさんが、
緊急コロナ対策ページを作成されましたので、併せてチェックしておきましょう。
(緊急コロナ対策ページはコチラから)
そして、3回にわたってお届けしてきた対談も今回が最後になります。
柴山先生、貴重なお話ありがとうございました!
今後もよろしくお願いいたします!
コロナ対策動画、資料を無料提供中