【面談の極意 Part4】あなたにとって、コミュニケーションの目的は何?
株式会社Lacicuの山田です。
なんともタイトルが長くなってしまいましたが、どうしてもこれが伝えたいことだったためこのままでいきます。
【面談の極意】シリーズでは、主にコーチングの手法を使いコミュニケーションを変えることで、面談スキル向上の一助になることを目的としています。
一般に「コミュニケーションを変える」というと、話の聞き方や質問の仕方など、テクニックやスキルを変えることを連想する方が多いのではないでしょうか。
しかし、実は、スキルやテクニックを使っても、コミュニケーションそのものの変化には繋がりません。
コミュニケーションに対する理解が変わらなければ、コミュニケーションは変わらないのです。
今回はそんな根本の部分について深堀をしていきたいと思います。
ケース・スタディ
A先生のテーマは「生徒Bを勉強を通して成長させること」だとします。
A先生はBくんと頻繁に話す機会を設けていますが、なかなか思うようにいっていません。
「もっとBくんの話を聞いたほうがいいということは、わかっているんです。
でも、その場になると、勉強についてあれこれチェックして、口を出してしまうことが多く、終わってみれば、結局Bくんの話を聞いていない。
Bくんからの発言も少なく、一方通行になっているのがわかります。
Bくんもそれがわかっていて、面談も避けるようになってきている気がします。
この状況を打開できず困っています。」
A先生が「頭ではわかっているのに、変えられない」のはなぜでしょうか?
コミュニケーションの目的は何ですか?
ここで振り返って欲しいことが、「コミュニケーションの目的は何なのか?」ということです。
生徒と話をする際に、考えていることはどのようなことでしょうか?
コミュニケーションの目的を「相手を納得させることだ」と理解していれば、いかにうまく伝えるか、いかに上手にプレゼンをするかに注力するでしょう。
もしコミュニケーションの目的を、「一緒に考える。相手の意見を聞くことに意味がある」と理解したら、相手の意見に耳を傾けるのでしょう。
たとえ、聞くスキルを身に着けたとしても、目的の理解が異なっていれば、生徒の話を聞くのは難しくなります。
多くの先生方とお話をしていて、コミュニケーションの目的を「相手を納得させること」に設定をしている方が多いように感じます。また、生徒に質問されたら、明確な答えを提示しなければいけないと考えている方も多いです。
少なくとも、私が先生をやっていた頃はそのような考えでした。
自問自答してみてください
今、自分は「コミュニケーション」をどのように理解しているでしょうか?
・あなたは、先生という役割をどう理解していますか?
・あなたにとって、生徒はどういう存在ですか?
・生徒が話をしようと思った時に、どのようなことを考えますか?
・あなたが、生徒とコミュニケーションをとる目的は何ですか?
自問自答した際に、
勉強方法の粗探しをしてないですか?
生徒がどう思っているかを聞いていますか?
すでに上下関係のレッテルを貼ってないですか?
さいごに
ハッとしていただいた方が、一人でもいらっしゃればコラムを書いた甲斐があります。
私も、気を抜くと先生と生徒という上下関係に縛られてしまい、生徒に考えさせるよりも先に答えを言ってしまいそうになります。
しかし、長期的に見ると、それは生徒のためになりません。遠回りしてでも、自分で答えを出すから価値があるのです。
自分で考えて行動できる人材を育てていくためにも、定期的に振り返っていただくことをお薦めします。
コーチングは本当に奥が深いです。
引き続き、【面談の極意】シリーズをお楽しみに!
Lacicuではコーチングの指導もやっております。
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