高校生が選ぶ、教科ごとの色のイメージ
みなさんは「国語の教科書」と聞いたら何色をイメージしますか?
赤、青、緑、黄色…とさまざまな色があるので、回答は人それぞれだと思います。
今回は「高校生が教科から連想する色」という調査を元に、教科書の色のイメージと各色が私たちに与えている印象についてお話していきます。
高校生が連想する教科ごとの色
学研教育総合研究所が2018年9月に「高校生が教科から連想する色」という調査を行いました。回答時の色の選択肢は、赤・ピンク・オレンジ・黄色・黄緑・緑・青・水色・紫・茶色・白・グレー・黒の13色。
国語・数学・英語・理科・社会の5教科の回答結果は、次の表の通りです。
国語 1位:赤(49.8%) 2位:ピンク(14.8%) 3位:オレンジ (7%)
数学 1位:青(62.5%) 2位:水色 (16%) 3位:赤 (3%)
英語 1位:ピンク(20.7%) 2位:オレンジ(15%) 3位:紫 (13.3%)
理科 1位:緑(51.5%) 2位:黄緑 (17.2%) 3位:紫 (5%)
社会 1位:オレンジ(28.5%) 2位:黄色 (17.7%) 3位:茶色 (16.3%)
国語・数学・理科・地歴公民については、それぞれ赤・青・緑・オレンジのイメージが強く、2位も同系統の色でした。
唯一1位~3位までの色の系統にばらつきがでたのは、英語という結果になっています。みなさんのイメージと順位はだいたい一緒でしたか?
次に、各色が連想させるイメージについて紹介します。
各色が連想させるイメージ
先ほど紹介した各教科で1位になった色が、連想させるイメージを紹介します。実際に自分が感じているカラーごとのイメージとあてはまるか、考えながら読んで見てください。
国語・赤
まずは、国語で1位に選ばれた「赤」についてです。赤は次のようなイメージを連想させると言われています。
【赤が連想させるイメージ】
・情熱
・愛情
・勇気
など
赤は、情熱や愛情、勇気など、前に進む力強い感情をイメージさせてくれます。
そのため、国語の教科書内に掲載されている小説の登場人物たちの情熱であったり、愛情など登場人物の感情から選ばれているかもしれません。
実際に学生時代に国語の授業で読んだ話や登場人物を、何年経っても忘れられないということもあるのではないでしょうか?それはもしかしたら、登場人物たちの情熱が印象強いからかもしれません。
数学・青
次に、数学で1位に選ばれた「青」のイメージについてです。
【青が連想させるイメージ】
・知性
・冷静
・落ち着き
など
回答者の半数以上が、「青」と答えた数学。青色から連想できるイメージ「知性」「冷静」「落ち着き」などは、数学に取り組む人のイメージから来ている気がしますが、みなさんはいかがでしょうか?
数学に取り組む時は、ひとつの答えを見つけるために、淡々と静かに公式や図解、数字などと向き合っていきます。青色が連想させる知性などのイメージから、数学に対して青を連想する人が多いと考えると納得の結果のように感じました。
英語・ピンク
3番目に、唯一1~3位の色の系統が別れた英語です。ピンクには次のようなイメージがあります。
【ピンクが連想させるイメージ】
・優しい
・華やか
・ボランティア
など
連想させるイメージを見ると、ピンクには優しい・華やか・ボランティアなど、内向的な印象と外交的な印象両方を兼ね備えていることがわかりました。
学生の中には、英語に対してハリウッド映画などの華やかな英語圏のイメージを持つ子もいれば、発展途上国の人を助けたいとボランティアに励む子もいると思います。だからこそ、華やか・ボランティアの意味を持つ、ピンク色1位なのかと感じられました。
理科・緑
次に、理科で1位に選ばれた緑について紹介します。緑から連想させるイメージがこちら。
【緑が連想させるイメージ】
・自然
・生命力
・成長
・平和
理科は「生物」「物理」「地学」など、複数の科目に分かれています。ですが、どれも地球の発展、自然科学に関する内容です。
そのため緑を連想させるイメージに「自然」「生命力」などが含まれていることから、1位緑、2位黄緑とどちらも緑系の色の結果には納得がいくような気がします。
地歴公民・オレンジ
最後に地歴公民で1位に選ばれた、オレンジについて紹介します。連想させるイメージは、次の通りです。
【オレンジが連想させるイメージ】
・快活
・社交的
・外交的
・親しみ
など
オレンジには、「快活」「社交的」「外交的」などのイメージがあると言われています。そして、社会科の中には「歴史」「政治」「地理」など幅広い括りがあります。
社会科で学ぶ内容は、どれも長い地球の歴史の中で気付かれてきた人の歴史や、自然の歴史など今日までの発展を知るものです。特に歴史では、人々の外交によってどのような発展を遂げてきたか知る要素があります。
そう思うと、「外交的」などの意味を持つ、オレンジが1位なのは当然の結果なのかもしれません。
まとめ
教科から連想する色のランキングと、各色が連想させるイメージについて紹介しました。
学校では新年度の教科書が配られるタイミングですので、これを生徒との話のネタにしてもおもしろいと思います。
ランキングや色のイメージを知ると「来年度の教科書は何色かな…?」と1年に1回の楽しみができますね。
また、色の使い方というのはチラシの反響に大きな影響があります。
各色が与えるイメージを元に、チラシでどのようなことを訴求したいのかを考えることは必須です。
どのようなターゲットに、どんな内容を伝えたいのか。
その場合は何色が効果的なのか?
チラシ作成にも活用していきましょう!