自学自習が幸福に繋がる!?
こんにちは、株式会社Lacicuの服部です。
突然ですが、皆さんは人の幸福感を高めるには何が重要だと思いますか?
年収?学歴?それとも健康でしょうか?
「自己決定が幸福度を上げる」という調査結果
2019年3月に国連の関連団体が「世界幸福度ランキング 2019」を発表しました。
この調査は、各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を評価してもらった調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に幸福度を計るといったものです。
日本は、2018年の54位から4つ順位を下げ58位でした。つまり、日本人は幸福度が低くなっているという結果が出ているということです。
イエール大学の心理学者は、「幸せでいるということは、仕事のパフォーマンスや病気からの回復力、寿命に関係しています」と語っています。
それでは、幸福度のためには何が重要なのでしょうか?
1970年前後から所得水準と幸福度が必ずしも相関しないことが指摘され、幸福度研究が注目されていますが、何がどの程度影響しているかはまだ明らかにはなっていません。
そんな中で、神戸大学社会システムイノベーションセンターの西村和雄特命教授と同志社大学経済学研究科の八木匡教授は、国内2万人に対するアンケート調査の結果、所得や学歴よりも「自己決定」が幸福感に強い影響を与えていることを明らかにしました。
自己決定度を評価するにあたって、「中学から高校への進学」、「高校から大学への進学」、「初めての就職」について、自分の意思で進学する大学や就職する企業を決めたか否かという点と、幸福度を比べる調査をしたところ、自己決定の度合いが高いほど、幸福度も高くなっていたということです。
自分で人生の選択をすることが、選んだ行動の動機づけと満足度を高め、幸福度を高めているのではないかと考えられています。
(参照:神戸大学)
これは、自己決定によって進路を決定した者は、自らの判断で努力することで目的を達成する可能性が高くなり、また、成果に対しても責任と誇りを持ちやすくなることから、達成感や自尊心により幸福感が高まることにつながっていると考えられるからだそうです。
日本は国全体で見ると「人生の選択の自由」の変数値が低く、そういう社会で自己決定度の高い人が、幸福度が高い傾向にあることは注目に値すると言われています。
自己決定力を上げるためには?
それでは、「人生の選択の自由」の変数値が低い理由とは何なのでしょうか?
それは、すべてを画一的に規則で縛るか、自由放任かの二者択一になっているからだとされています。
子どもたちをはじめさまざまな人にとって、多くの場面で主導権を握られ管理されていたり、逆に自己責任のもとで放任されるからでしょう。
そんな状況が多い中で、自己幸福度を高めたり、高めさせたりするためには、自己選択をする機会を増やすことが大切です。
人がどうやって個性を発揮できるか、どうやって創造性を発揮できるかを考えなければなりません。
教育の場で考えるとすれば、先生が生徒に一方的に話す画一的な授業スタイルから、生徒がもっと個別に学習できるようにしていくと、その結果は大きく異なっていくでしょう。
授業改善を進める過程で、生徒が学ぶとともに、教員も学ぶ教育の実践です。
最終的には、自学自習が理想です。
自己決定をさせる上での注意点
生徒に自己決定を促す上で大切なことは、教師が主導権を握って管理しすぎないことと同時に、放任しすぎないことも大切です。
そのためには、お互いのために最低限の規則が必要です。作ることでお互いが安心して自己決定を下し、それを見守り、それに対して客観的にフィードバックをすることができます。
自己決定の機会を増やすメリット
ここまで書いてきた通り、生徒の自己決定の機会を増やすことで期待されるメリットをまとめてみます。
①モチベーションが上がる
②進路選択などの場面でも自ら選択する力がつく
③自学自習ができるようになる
④満足度や幸福度が上がる
以上のように、生徒たちに自己決定をさせることはお互いにとってメリットがあります。
どうやって生徒の持っている可能性を引き出せるかを考えながら、一人ひとりが個性を発揮しながら、幸せに向かうためのサポートをしていきましょう。
生徒たちに、進学先や受験するということを自己決定してもらえれば、あとは適切な学習カリキュラムを提供するだけで、生徒たちの成績はグングン上がっていきます。
ぜひ受験コンパスを使って、生徒にとって適切な自学自習の環境を整えて上げてください。
強い高校部の作り方はこちら