【大学入試改革シリーズ】英語外部試験(前半)~最新情報(11/1更新)~
※この記事は11月1日更新しております
株式会社Lacicuの山田です。
2019年11月1日、本来は民間受験者が必要とする共通IDの申請が、全国一斉に始まることになっていました。
しかし、朝目が覚めると<【速報】英語民間試験、来年4月からの実施を見送りへ>というテロップがスマホに。
やってくれましたね。
この対応の是非についてはいったん置いておきます。
一番混乱するのは、受験生と保護者です。
まずは正しい情報を速やかに提供するようにしていきましょう!
大学入試英語成績提供システムとは?
来年度より、英語の外部試験が活用されることになりました。
何が変わるのかを簡単に言うと、
大学入試センターが外部試験と大学の間に入り、成績を管理するというものです。
そのためのシステムが「大学入試英語成績提供システム」という名前です。(長くて覚えにくいですが)
そのシステムの参加要件を満たしている試験が以下になります。
この表は見たことがある人も多いのではないでしょうか?
受験生は、参加要件を満たしているテストを受けると、このシステムを利用すると表明している大学に成績が送られ、評価されるといった流れになります。
細かい内容が知りたい方は下記URLをご確認ください。
大学入試センターHPはこちら
英語民間試験に参加する大学、しない大学
英語民間試験について、文部科学省は10月4日、大学・短大の半数にあたる561校(9月末時点)が、国の成績提供システムに参加すると発表しました。
参加を表明したのは国立大77校(93・9%)、公立大71校(78・0%)、私立大335校(57・1%)、短大78校(25・3%)。全1068校のうち561校(52・5%)にとどまりました。
参加表明の締切は9月末でしたが、猶予期間を設けることになり、今月11日が最終締切になっています。
もう少し変化がでるかもしれないので、情報は逐一更新していったほうがよいでしょう。
上記の情報は、10月4日の読売新聞の記事になります。
詳しくはこちら
(11月1日追加分)英語民間試験 来年4月からの実施は見送り
萩生田文部科学大臣の「身の丈にあわせて」という発言が問題となった英語民間試験ですが、予定していた来年4月からの実施を見送る方針を固めました。
見送りになった理由ですが、簡単にまとめてみました。
・利用する大学が想定よりも少ないこと
⇒難易度の異なる試験を合否判定に使うことは難しいという指摘が相次ぎ、結果的に初年度利用する大学と短大は全体の6割ほどになってしまいました。
・受験料などの費用負担が大きい
⇒野党側は「地方の所得の低い家庭の子どもが影響を受ける制度だ」などとして、導入の延期を求めていました。また、政府・与党内からも政策的に欠陥があるなどとして延期すべきだという意見が出ていました。
・事業者側の混乱
⇒公正公平な試験を実施するため、受験料や採点の体制、さらに試験会場などについて、国からさまざまな注文が出されました。これにより、事業者側の調整が難航し、高校や受験生に対して、試験の日程や場所などの基本的なスケジュールが今年の夏になってもしめされないままでした。
この結果、全国の高校の校長でつくる団体は、試験の実施方法などの情報提供が不十分だとして、文部科学省に初年度は民間試験を延期するよう異例の申し入れをしました。
・萩生田文部科学大臣の発言
⇒詳しい言及は避けておきます。
最後に
英語外部試験については、様々な問題がありました。
しかし、個人的にこの一連の騒動で一番心配なのは、大学入試改革自体が下火になることです。
大学を取り巻く状況が変わり、社会が求める学生のスキルも変化している中、大学入試を変えることは必要なことだと思います。
変化のタイミングで問題が起こることは必然です。
各塾では、逆にこの逆境を乗り越える術を指導していただければと思います。
そのためには正確で迅速な情報収集が必要です。
ラシクでは、全国の教育情報格差をなくすため、これからも情報を発信していきます。
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