わかりやすい!来期受験対策のための2019年大学受験動向

学習塾の先生は、ようやく受験シーズンが終わって、振り返る間もなく春期講習に勤しんでいる頃でしょうか。でもやはり、次の受験に備えるためには、「今年の受験どうだったのかな?」と振り返ることが重要です。今回は、旺文社教育情報センターが最近発表した「2019年国公立大入試 志願者動向分析」をベースに、今年の受験をわかりやすく振り返ります!

今年の受験は、次のような傾向があったようです。

・センター試験が簡単だった!?
・私立大難化の影響を避けるために、中堅国公立の志願者が玉突き的にUP
・国公立大中期・後期試験の志願者が大幅にUP

2019年大学受験の3つの傾向

センター試験が簡単だった!?

今年のセンター試験は、「国語」と「英語(リスニング)」の点数が取りやすかったようです。国語の平均点は、前年比で16.9点アップし、英語リスニングも8.7点増加しました。

前年比の点数を見ると、確かに「物理」や「化学」、「地理B」などの理系科目に加え、「倫理、政治・経済」などの文系科目が前年より点数が取りにくかったようですが、国語と英語リスニングの点数が取りやすかったために、文理共通の5教科の合計点がざっと15.2点アップしたようです。しっかりと基礎的な学力を身に着けさせることができた学習塾では、高得点をとれたのではないでしょうか。

私立大難化の影響を避けるために、中堅国公立の志願者が玉突き的にUP

私大の難化によって、滑り止めを中堅国公立に求めるという傾向が増したようです。たとえば、茨木大学では14%、滋賀大学は29%、静岡県立大学で22%、兵庫県立大学で11%、志願者が増えました。この傾向が続くとなると、来年も中堅国公立の難易度が高くなるかもしれません。ただ、一方で国立でも新潟大学や金沢大学など、比較的倍率が低い大学もあるので、戦略が重要になってくるでしょう。

公立大中期・後期試験の倍率がUP

今回の大学受験に見られる、重要な変化といえば、後期日程試験と公立大学の中期日程試験の倍率が高くなったことです。これは、大学がAO・推薦入試の枠を増やしていることに加え、私大の難化にともなって、安全志向が高まったためだと考えられます。

具体的には、愛知県立大学の看護学部の倍率が前年13.2→45.8に増加し、東京外国語大学の国際社会学部の後期日程も、前年15.4→29.3にアップしました。その他、山梨大学や山口大学の医学部でも、大幅な倍率の上昇がみられます。後期日程試験と公立大学の中期日程試験でも、競争が激しくなりつつあるので、滑り止めの大学を決めるときには、しっかり大学を見極めることが重要ですね!

~これからの学習塾に必要なこととは?~
私大の難化にともなって、1ランク上の大学を無理して目指すよりは、安心して合格できる大学を目指すという傾向が高まりつつあります。しかし、中堅国公立も、場合によっては高い倍率の大学があります。これからの学習塾に必要なのは、しっかりとした学力を生徒に身に着けさせると同時に、大学受験の情報をキャッチアップして、それを生徒の緻密な進路指導に生かしていくことでしょう。

 

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この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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