AI教材って導入しなきゃダメなの?塾用教材じゃダメなの?
いつもコラム見て頂き誠にありがとうございます。株式会社Lacicuの服部です。
今回は、いろんな思いを込めて記事にしてますので様々な意見があることは重々承知の上書いてます。こういった意見もあるんだなー。そんな気持ちで見てください。
AI教材や、映像授業、タブレット教材、管理アプリ…
大学入試改革や、少子化、講師不足など様々な業界の変革期でICTのコンテンツを入れなきゃいけない!そんな風潮になっているな…教育ICTバブルだなーとも感じてます。
もちろん弊社で提供しているコンテンツも、ICTに入るのでなんとも言えないのですが、何でもかんでも、デジタルにすればいいっていうもんではないですね。アナログの価値も再認識して欲しいと思ってます。
塾用教材の可能性
私の経歴をご存知の先生も多いと思いますが、私はもともと塾用教材の開発や企画にも携わってきたので塾用教材が、学習塾業界を支えてきたことをよく知っています。きちんと塾用教材を使えば講師の力に頼りきりにならなくても成績をあげることが出来ます。塾用教材でしっかり成績をあげるために必要なことを書いてみました。
適切レベルの問題を生徒に解かせよう
学習指導をする上で、重要なことは生徒の学力にあった問題を適切に解かせることだと思います。
自分の学力レベルより低い問題をいくら解いても成績は上がりません。逆に難しすぎて、先生のサポートがないと解けないようでは、意味がありません。
上記の表のように、現状の学力に対して適切な問題を出し続けその結果、上のレベルに上がっていくのが適切ではないでしょうか?どの塾用教材にも、基礎レベルの問題から応用レベルの問題と幅が広い問題が収録されていると思います。
その多数ある問題の中で、優秀な講師は生徒に合わせて問題を取捨選択して適切な問題を提示することができると思いますが、最近そういった判断ができる講師が減ってきた為、塾用教材で成績を上げにくくなっているのではないのか?と勝手ながら思ってます。違ってたらすいません…
プラス10シリーズってご存知ですか?
塾用教材から離れて4年経ちますので、こんな商品あることをつい最近まで知りませんでした。生徒が解くべき問題がわかりやすく、表現されている教材が育伸社から出ています。今後は、好学出版やクロノクリエイトからも出版されます。
プラス10シリーズの仕組み自体は、シンプルなのですが効果絶大だと思います。簡単に言えばテキストの問題毎に正答率から難易度を10段階で設定し、生徒自身が自分の学習効果が高い問題を先生に確認することなく、適切に問題選定ができるようになっています。
プラス10シリーズの開発者のご紹介
プラス10シリーズの開発者のなるほどゼミナールの山中先生は、ご存知の方も多いかと思います。なるほどゼミナールは、熊本にある学習塾でデザイン性が高いHPやチラシでも有名です。もともと、お名前は知っていたのですが弊社主催の自立学習EXPOでお会いして、色々と意見交換してプラス10シリーズの可能性を感じましたね。
自立学習と、学習教材
自立学習EXPOにご参加の方には、お話をさせて頂きましたが、集団指導、個別指導、自立学習と横並びの業態で比較されることがありますが、自立学習は業態ではありません。今、映像授業やタブレット教材で取り沙汰されている自立学習は、自立学習ができる生徒になるための方法論でしかありません。つまりこのやり方=自立学習というものは存在していないと言うことです。
以下は、山中先生がおっしゃる自立学習の定義を抜粋しています。自立学習とは、
①明確で具体的な目標を持ち、常にそれを意識して取り組むこと
②自分が取り組むべき中心となる難易度の問題を自分で選び出すこと
③自分が理解したり覚えたりしたことを定期的に振り返って頭の中に刷り込んで忘れないように復習すること
小学生、中学生が、これらをできるようになることは、非常に困難です。つまり自立学習をできるようになるためには、②と③を教材でサポートすることが必要です。最近のAI教材やタブレット教材では、②と③が解決できるようになっていると思いますが、プラス10シリーズのような教材であれば従来の紙教材でも実は解決できてしまいます。
アナログとデジタルのバランス
私は、ビジネス雑誌をipadで定額制サービスで閲覧してます。ビジネス書や小説は書籍で実際に購入してます。ビジネス雑誌は、一つ一つの記事が短いので知識を蓄えたりキャプチャして保存するのに便利ですね。一方、ビジネス書や小説は読み返したり読破感を大事にしているので書籍で購入しています。
塾のツールにもいえることだと思いますが、デジタルとアナログのバランス感覚はとても大事です。
教室全体をペーパーレス化している教室も、今後たくさん出てくるでしょう。それを取り上げる新聞雑誌やネット記事を見る機会も増えると思います。
昨今の学習塾業界は、厳しいので藁にもすがる思いで、新たなコンテンツに手を出してしまいがちですが、本当にそれが学習塾の発展に必要なことなのか、デジタルにするべきなのか、アナログのままで行くべきなのか、冷静に判断してみましょう。
ICT教材はただの道具
もちろん現状維持では、衰退していくのは間違い無いので、変革、変化は必要です。重要なことは、自分たちの生徒にどんな学びを与えて、どんな大人に育って欲しいかを明確にすることだと思います。その中で必要であれば、ICT教材を入れるべきでしょう。
以前にも、コラムで書きましたがICTは、ただの道具です。ただし、道具を使いこなせるようになるには、実は先生のレベルアップも同時に必要なのです。映像授業や、AI教材、タブレット教材と武器が増えていき、そこから新たな指導システムに移行するのであれば、先生自身も進化していく必要があります。
なんでも相談
結構コラムが長くなってしまいました。最後までお読み頂いた方ありがとうございます。ラシクでは、コンテンツの提供だけでなく学習塾の運営のアドバイスもさせて頂いております。なんでも気軽にお問い合わせください。