塾講師が勧めたい過去問への取り組み方

株式会社Lacicuの渡邊です。

こちらのコラム、2回目の登場です。

今回は「過去問対策」についてあれやこれや書いてみたいと思います。

先生方の間でもかなり意見の割れるテーマだと思います。

今回は私の1つの意見としてご覧いただければ幸いです。

過去問対策はいつするのが良いのか?

高校生からの質問で多いのがこちらの質問だと思います。

「レベル、形式を知るために早めの時期に進めるべきだ。」

「まだ勉強を始めたばかりの時期だから得点できないからやるべきではない。」

「とにかく過去問を何年も解けば、実力がついて合格レベルに達する!」

など、いろいろな意見があると思います。

私の回答は、ずばり「いつでも良い」と思っています。笑

過去問を解く「目的」は何?

「過去問を早めに解かせることで、現状のレベルとのギャップを認識させて、やる気・危機感を出させて、勉強へのモチベーションを高める」ためなら、早い時期に解く意味は十分にあります。

「志望大学の問題形式の苦手単元を発見させ、徹底的に克服させる」ためなら、ある程度勉強が進んでから、解いた方が効果はあります。

生徒が過去問を解く際に、理由をしっかりと伝えることができれば、いつどの時期に過去問を解いても意味のある時間になります。

逆に、何も考えずに過去問を解くのであれば、参考書・問題集を解いている方が効率的な時間の使い方だと思います。

過去問はどう解かせるか?

では、過去問をどう解かせるのが効果的なのか?

いろいろな要素があるので、今回はどうかな?と思った解き方をご紹介します。

・まだ実力が足りていないのに、時間ばかり気にしてほとんど勘で解いてしまっている。

→これでは「解けた」のか、たまたま「当たった」のかわかりません。

解けなかった問題を「解ける」ように勉強を継続することが重要です。

・同じ問題をずっと「眺めている」だけで、解き進めていない。

→おそらく丸1日考えても同じ状況だと思います。全く手がつけられない問題は解説を熟読し、単元別の学習を進めた方が効率的です。

・マル付けをした後に、解説を読まずに正解の数だけしか見ていない。

→過去問を解く理由は、マルバツの数ではありません。問題を理解して解くことができたのか、たまたま勘で解けただけなのか。また間違えた問題も普段だったら解けたのか、もっと復習が必要なのか、次解けるようにするためには何が必要なのか、を考えなければ勿体ないです。

正答率が気になる時期もありますが、間違えた問題の解き直しは絶対に必要です。

こんな感じでしょうか。

過去問対策は非常に重要でありながら、まだまだ意識が向かない生徒がいるのも事実です。

先生方からの声かけで意味のある過去問対策にすることができます。

あくまでも当日の試験での合格点獲得のための、勉強になっているか、確認してあげてください。

オススメ過去問対策方法

ここでは、私が予備校勤務時に担当生徒に指示を出していた過去問勉強法をご紹介します。

参考にしていただき、使える方法があれば是非やってみてください。

・大問ごとに時間を区切り、15~20分くらいで解かせる。

→例えば、センター試験英語大問⑥を15分で解いてみる。

無制限で解いていても時間の無駄になる場合が多いです。

わからない問題は解答と解説をしっかりと読んで次回解けるように復習をさせましょう。

また、数学や物理の問題で「考えさせる」を目的とする場合には、もう少し時間をとっても良いと思います。

目的に沿って時間を調整するとよいと思います。

・試験時間と同じスケジュールで解いてみる。

→例えば、センター試験の時間割に合わせて過去問を解かせる。

受験当日は緊張感のある中で3~4教科解く必要があります。

1教科ごとの集中力も大切ですが、試験全体で集中力を維持できるかを過去問対策の時にやってみるとよいと思います。

特に国公立大学を志望している生徒にとって、センター試験の時間は非常に長く感じるはずです。

時間割を確認し、実施することをオススメします。

・過去問の同じタイプの問題のみ絞って学習させる。

→例えば、センター試験英語大問④のみ10年分解かせる。

年度によって形式は若干変わりますが、出題意図はほぼ同じです。10年分を3周もすれば、

その大問への自信はかなり高まると思います。

まだまだあるはず、過去問対策+過去問活用法

ここまでは私が考えてきた、行ってきた過去問対策をご紹介しました。

先生方の中には他にもいろいろと考えのある方もいらっしゃると思います。

「こんな過去問勉強法がある!」といった方は、是非教えてください。

連絡はこちらまで

今回のコラムは以上になります。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

 

 

この記事を書いた人

Lacicu 編集部

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