2023.12.14

学習塾のWebサイト作成は、生成AIに頼るべきか？

この1年で生成AI（Generation AI）が、ものすごい勢いで発展しています。同時に、生成AIによって作り出されたさまざまなコンテンツを目にする機会も増えています。画像やイラスト、映画にCM、ロゴに作曲まで、クオリティの如何は置いておいて、生成AIによって作成することができる時代が到来しているのです。

そうなると気になるのが、Webサイト作成において、生成AIを活用することはできないのか、ということ。学習塾のWebサイト作成において、生成AIを使うことで、時間の短縮やデザイン性の高さの担保などが出来うるのでは、ないか、と考える方も多いかと思います。

実際、ベネッセホールディングスは10月27日のプレスリリースで生成AIとノーコードツールの導入により、Web制作業務の効率化に成功したと発表しています。「進研ゼミ中学講座」のWebサイト制作する際、従来かかったコストが4割減、制作期間は8週間から3週間へ短縮できたという。2024年4月以降には既存のWeb業務プロセスを全面的に改革し、生産性の向上を図るとのこと。

では、本当に学習塾のWebサイト作成は生成AIに頼るべきなのでしょうか？

生成AIの活用によるメリットとデメリット

生成AIの活用によるメリットは、主に以下の2つが挙げられます。

短時間でWebサイトを作成できる

生成AIは、大量のテキストデータや画像データの学習によって、Webサイトのデザインやコンテンツを自動生成することができます。そのため、Webサイトの作成にかかる時間を大幅に短縮することができます。

デザイン性の高いWebサイトを作成できる

生成AIは、最新のデザイントレンドを反映したWebサイトを作成することができます。また、個性的なデザインのWebサイトを作成することも可能です。

一方で、生成AIの活用によるデメリットは、主に以下の2つが挙げられます。

生成されたWebサイトがSEO的に不利になる可能性がある

生成AIによって生成されたWebサイトは、SEO対策が十分に行われていない可能性があります。そのため、検索エンジンからの評価が低くなり、アクセス数の増加が期待できません。

学習塾の特徴やターゲット層を反映しづらい可能性がある

生成AIは、学習塾の特徴やターゲット層を十分に反映したWebサイトを作成することが難しい場合があります。そのため、学習塾の強みをアピールしたり、ターゲット層のニーズを満たしたりすることが難しくなります。

生成AIの活用で学習塾のWebサイトを成功させるには？

生成AIの活用で学習塾のWebサイトを成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

SEO対策をしっかりと行う

生成AIによって生成されたWebサイトでも、SEO対策をしっかりと行うことで、検索エンジンからの評価を高めることができます。具体的には、以下の対策を実施しましょう。

ページタイトルやメタディスクリプションを適切に設定する
内部リンクを適切に設置する
コンテンツの質を高める

学習塾の特徴やターゲット層を明確にする

生成AIによって生成されたWebサイトでも、学習塾の特徴やターゲット層を明確にすることで、学習塾の強みをアピールしたり、ターゲット層のニーズを満たしたりすることができます。具体的には、以下の作業を実施しましょう。

学習塾の強みや特徴を整理する
ターゲット層のニーズを調査する

生成AIの活用を適切に組み合わせる

生成AIはあくまでもツールの1つです。生成AIの活用を適切に組み合わせることで、生成AIのメリットを最大限に活かしながら、デメリットを克服することができます。具体的には、以下の組み合わせを検討しましょう。

生成AIで作成したWebサイトをベースに、人の手で修正や追加を行う
生成AIで作成したコンテンツを、SEO対策や学習塾の特徴やターゲット層の反映などの観点から、人の手で修正する

生成AIを活用することは大事、だけど…

このように、生成AIを上手に活用することは、有効であると言えます。

しかし、より大事なのは、Webサイト作成の知識を持った上で活用すること。先のベネッセホールディングスの事例ですが、ベネッセホールディングスだけで、この概念実証（PoC）を行っていたわけではありません。デジタルビジネスの運用支援を手掛けるメンバーズ（東京都中央区）と、UXデザインのコンサルティング業務を手掛けるビービット（東京都千代田区）も参画し、ユーザー心理や設計を踏まえた上での実証を行っているのです。