新たな教育のかたち、「マイクロスクール」
株式会社Lacicuの山田です。
8月24日に開幕した2020年夏のY Combinator(Yコン)。
デモデイは、新型コロナの影響でYコン初の完全リモート開催となったこともあり、多くの注目を集めました。
Yコンは世界最高水準の起業家の登竜門です。
例年とは打って変わり、今回のYコンでひときわ目に着いたのはキッズテックでした。
教育の新たなかたちである「マイクロスクール」と、それを提供する会社をご紹介します。
世界の最先端で起こっていることを知ることで、今後どのような施策を考えればよいかのヒントになれば幸いです。
マイクロスクールとは
マイクロスクールとは、近所で声を掛け合い、誰かの家や施設で少人数で勉強したり子どもの世話をする寺子屋的グループを指します。
徹底した少人数にテクノロジーを組み合わせることで、一人ひとりの子どもに高度に個別化された教育を提供する新たな教育のかたちといえるでしょう。
・2009年にアメリカで開校した世界初のマイクロスクール「Acton Academy」
・元Googleのエンジニアが創設したアメリカのマイクロスクール「AltSchool」
・東京にあるもマイクロスクール「東京コミュニケーションスクール」
・異業界からの参入「GIFT School」
実際にマイクロスクールに子どもを通わせたご夫婦の記事があります。
マイクロスクールがどういうものかが非常によくわかるので、ぜひ読んでみてください。
https://note.com/tankyumedia/n/ncda3c84e3693
マイクロスクールのテック企業
ilkは、マイクロスクールを使いたい家庭と教師をつなげ、グループをつくってくれるサービスです。
5歳未満の未就学児を対象とし、育児を共有したい2~5世帯のグループをマッチングします。
パンデミックによる休校措置が続くアメリカで、マイクロスクールは自然発生的に広がりました。
指導や管理は本物の教師(チューター)に依頼され、全米で失職した何千人もの教師の新たな収入源になりました。
2018年に創業の会社で、すでに12万5000ドルを調達しています。
マイクロスクールには、Uberの初期の投資家として大成功を収めた著名投資家のジェイソン・カラカニスも信者として知られています。ジェイソンは、マイクロスクールはコロナ下の一過性のものではなく教育の未来であり、出資も考えたいと発言しています。
さいごに
Yコンの内容を見ましたが、世界ではものすごいスピードで技術が進歩していることを実感しました。
たくさんの起業家が、日夜アイディアと出し合い切磋琢磨しているのです。
再三コラムで書いていますが、すでに世の中には優れた教育コンテンツが溢れています。
「教える」だけであればそれを使うほうが効果的だという価値観がこれからも広まっていくでしょう。
一方、学習の進捗管理やモチベーションアップなど、子どもを「支援する」という役割の重要性がますます上がっていきます。
個別最適化のためには、テクノロジーの力が必須になります。
最近教育について色々調べていると、教育に携わる者の必須スキルとして、テクノロジーの知見が挙げられるようになりそうだと強く感じています。
対生徒スキル×テクノロジーの知見
これが最強の先生像になりそうです。これからも精進します。